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金粉のこと



蒔絵に欠かせないものの一つ「金粉」。
工房には月に2回ほど、金粉屋さんがいらっしゃいます。
今日もなにやら、玄関先で金粉屋さんとの話し声が聞こえてきました。
カバンの中から出てきた缶の中には、大量の金粉が入った包み。

実は、私たちは約30~40種類の金粉を使い分けていることをご存じでしょうか。
平目粉、丸粉、青金(金と銀が混ざったもの)、梨地粉、消粉と様々な種類があり、
またその中でもサイズを1号,2号と順に呼んでいます。



金粉3



蒔絵とは、漆で描いた絵の上に金の砂をかけることをいいますが、この金の
種類や砂の粗さの違いによって表現に奥行きと、表情に豊かさが生まれるのです。

例えば、こちらの「HANAZUME」という帯留めは、
金平目(微塵)、金平目(中三大)、銀平目(中三大)、
金梨地、金粉(1号)、金粉(4号)。
1つの作品に6種類もの金粉を使っています。



金粉4



奈良時代から伝わる蒔絵の技術。奈良時代には金と銀の表現から始まり、
平安時代には、金と銀を混ぜた「青金」が、南北朝の頃にはもう「梨地」が生まれていたといいます。

いくつもの時代を経て、先人が蒔絵の表現を探求し続けてきて生まれた素材の幅。
どの金粉の組み合わせが、その素材やデザインを引き立たせるのか。
点や線、面の蒔絵の表現って何だろう。各々の金の魅力とは何だろう。
と、常に考えながら作っていく。
磨くことやデザインを考えることと同じくらい、金粉の選び方も大事な仕事の1つなのです。



金粉

(スタッフK)
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